• 〒036-0321
    青森県黒石市あけぼの町52番地

  • 電話番号:0172-52-2877FAX番号:0172-52-2907
  •  ( 受付:8:30〜12:00まで )
     ( 休診:第1・第3土曜、日曜、
            祝日、年末年始 )

心の病気あれこれ

「病識」について

 主に精神科で使う「病識」という用語があります。「病識がある」とは、患者さんが自身の病気について(1)病名(2)主な症状(3)悪化の要因(どんなことが病気を悪化させるか)(4)服用している薬の作用と副作用(5)悪化した時の対処法、などを知っていることです。 統合失調症の方を例にすれば、「自分は病気が悪化すると不眠や幻聴・妄想などが出てくる。 仕事のストレスや生活の乱れ・経済的な心配などがあると悪化しやすい。 今飲んでいる薬は、幻聴や妄想の原因となる脳の過剰な働きを抑えている。 副作用は口の渇きや便秘で、量が増えるとぼんやりして集中できなくなる。 眠れない日が続くのは悪化の前触れなので、睡眠剤の頓服を使う」とこのような知識や自覚を持っていることです。

 病識を持つことは療養上の大きなメリットになります。 自分の症状を客観的に見られるので、担当医や周囲の援助者に病状を正確に伝えることができます。 悪化の要因や悪化時の対処法を知っているので、入院しなければいけないような大きな悪化を避けることが可能になります。 薬の副作用などを担当医に的確に伝えることで、不快な副作用を我慢することも減ります。 一般に精神科の薬は病気の勢いが強い時は、量が多くても副作用は出にくいことが多いのです。 病気が良くなってからも同じ量の薬を続けていると、急に副作用が出ることがあります。 この時副作用の知識があれば、スムーズに担当医と相談して薬を減らすことが可能です。

 一般に精神科の患者さんは病識を持ちにくいと言われます。 確かに重症の認知症患者さんなどでは、記憶力や理論的に考える力が相当落ちていて、自分の病気を理解すること自体が困難なことがあります。 しかし相手は目に見えない自分の心の中のことですから、具体的な目印があるわけではなく「病識を持つ」ことはそもそも難しいことなのです。 例えば高血圧の患者さんは血圧を測定して、糖尿病の患者さんは採血した血糖値を見て病気を自覚できるのです。 残念ながら精神科には、こんな明確な目印は存在しません。 また病気の勢いが強い時は、幻覚や妄想と現実の区別が付かなくなります。 だからこそ病気悪化の前兆(前触れ)を知ることがとても大事なことなのです。

 
これまでに、ご紹介した「こころの病気あれこれ」はこちらから
PAGE TOP